施工管理から不動産デベロッパーへ:キャリアチェンジで広がる可能性と活かせるスキル

源さん
源さん

施工管理の経験を糧に、不動産デベロッパーへ転職し、今まさに新しいフィールドで活躍している山田さん。現場時代に感じたやりがいや、転職を決意した理由、そしてデベロッパーとしてどんな挑戦をしているのか――そのリアルな声から、キャリアを広げるための実践的なヒントをお届けするぞ!

Q.簡単に自己紹介をお願いできますか?

はじめまして。山田と申します。今年で30歳になります。大学では建築学を専攻し、新卒で大手ゼネコンに入社しました。施工管理として7年間勤め、主にマンションや商業施設の新築工事に携わりました。具体的には、工事のスケジュール管理や品質確認、職人さんとの連携が主な業務でした。

現在は、不動産デベロッパーでプロジェクトマネジメントを担当しています。新しい仕事では、土地の選定から建設会社の選定、プロジェクト全体の進行管理まで幅広く関与しています。施工管理時代の経験が役立つ場面も多く、充実した日々を送っています。

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Q.新卒で施工管理のお仕事を選ばれたのは、どんな理由からですか?

大学では建築学を専攻していたため、最初は設計に興味があったのですが、実際に設計課題を進めていくうちに、「自分が描いた図面やアイデアが、どうやって実際の建物になるのか?」という疑問が強くなりました。建築が完成するまでのプロセスをもっと知りたいと思い、施工管理に興味を持つようになりました。

また、ゼミで訪れた建設現場の見学が大きな転機でした。図面だけではわからない建物のスケール感や、職人さんたちが連携して作業を進める姿を見て、「この現場を仕切る施工管理者の役割ってすごいな」と感じました。

建物の完成に向けて指揮をとる立場に魅力を感じ、新卒では施工管理職を志望しました。自分の関与したプロジェクトが形になり、多くの人の生活に影響を与える仕事にやりがいを感じるだろうと思ったのです。

Q.具体的にどのようなプロジェクトや業務を担当していましたか?

施工管理時代は、主に都市部の大型マンションや商業施設の新築工事を担当しました。初めはスケジュールや安全管理の補助業務から始まり、2年目以降は小規模エリアの管理、3年目には現場全体の進行管理を任されるようになりました。

たとえば、商業施設の工事では進行の遅れが発生した際、職人さんたちの作業順序を調整し、追加人員を手配することで対応しました。最終的にスケジュールを立て直し、竣工を間に合わせたときには大きな達成感を覚えました。

現場では職人さんだけでなく、設計担当者や発注者とも密にやり取りを行い、多様な意見を調整する力が求められました。この経験を通じて、プロジェクト全体を俯瞰しながら物事を進めるスキルが身についたと思います。

Q.施工管理のお仕事で、一番楽しかったこと、やりがいを感じた瞬間は?

施工管理の最大の魅力は、自分が携わった建物が完成した瞬間に味わえる達成感です。特に、手がけたマンションの引き渡し後、住民が新生活を始める姿を見たときは、「自分の仕事が人々の生活を支えている」と実感しました。

また、トラブルを乗り越えたときの充実感も格別です。たとえば、外壁デザインの変更が発生した際、設計者や発注者と調整し、新たな提案をまとめたことで、より良い仕上がりを実現しました。

一方で、天候や資材の遅れなど、自分ではコントロールできない要因に直面することが多く、迅速な対応が求められる場面も少なくありませんでした。また、繁忙期には長時間労働が続き、プライベートの時間が犠牲になることもありました。それでも、チームで困難を乗り越えた後の達成感が、仕事のやりがいにつながっていました。

Q.施工管理から転職を考えたきっかけは、どんなことでしたか?

施工管理としての仕事にやりがいを感じていた一方で、「建物が完成する前の段階にももっと関与したい」という気持ちが芽生えたことが転職を考えたきっかけです。現場では、発注者が決めた仕様や設計をもとに施工を進める立場でしたが、「なぜこの土地にこの建物を建てるのか」「どういう人たちがこの建物を使うのか」という根本的な部分を知る機会が少ないと感じていました。

特に印象的だったのは、ある商業施設の工事中に発注者の方と会話をする機会があったときです。その方が、「このプロジェクトで地域にどんな影響を与えたいか」や「施設を利用する人々の生活をどう変えたいか」を熱く語っているのを聞き、施工管理という枠を超えてプロジェクト全体に関わりたいと思うようになりました。

また、将来的な働き方も考えた結果、施工管理のように現場に縛られる働き方よりも、プロジェクト全体を見渡しながら働ける環境を求めるようになりました。デベロッパーであれば、土地の選定や企画段階から携わり、プロジェクトの最終ゴールまでをサポートできる仕事ができると感じ、転職を決意しました。

もちろん、施工管理の経験を捨てるわけではなく、むしろこの経験を新しい職場で活かせると確信していました。現場で培ったスケジュール管理や問題解決のスキル、そして多くの関係者と連携する力は、新しい環境でも大いに役立っています。転職を考える方には、自分の経験をどのように次のキャリアで活かすかをしっかりイメージすることをおすすめします。

Q.現在のお仕事は、どのような内容ですか?施工管理の経験は、今のお仕事にどう活きていますか?

現在は不動産デベロッパーで、プロジェクトマネジメント業務を担当しています。具体的には、土地の選定や購入のサポートから、建物の企画設計、施工会社の選定、工事進行の確認、竣工後の引き渡しまで、プロジェクトの全工程に関わる仕事です。施工管理時代に現場で学んだ知識やスキルが随所で活きています。

たとえば、工事の進捗状況を確認する際、施工管理時代の経験があるため、建設現場で何が起こっているのかをイメージしやすいです。現場で使用されている技術や工程を理解していることで、施工会社とのコミュニケーションもスムーズに進みます。

また、建築物の品質チェックをする際にも、施工の知識が役立っています。「この工法ではこうしたリスクがある」といった細かい指摘をすることで、プロジェクトの品質をより高めることができます。

さらに、施工管理時代に培ったスケジュール管理能力や関係者間の調整力も、発注者側での仕事に欠かせないスキルです。以前、マンションプロジェクトの際に工事スケジュールが遅れるリスクが発生しましたが、ゼネコンと協議してリソースを再配置し、問題を解決したことがあります。このように、現場での経験がプロジェクト全体の管理に大きく貢献しています。

発注者側では、より大きな視点でプロジェクトを動かすことが求められます。土地の価値やエンドユーザーのニーズを考慮した建物の企画を行うのは新しい挑戦でしたが、施工管理時代に培った実践的な知識があることで、自信を持って取り組めています。

Q.現役で頑張っている施工管理の皆さんに、何かアドバイスはありますか?

施工管理の仕事は、厳しい面もありますが、その分得られるスキルや経験は非常に価値の高いものです。特に「現場を動かす力」は、他業界でも重宝される力です。スケジュール管理やコミュニケーション能力、問題解決能力など、どの職場でも重宝されるスキルばかりです。

一方で、施工管理という枠にとらわれず、自分のキャリアを広い視野で考えることも大切です。私自身、施工管理の仕事を通じて「建物を作る」部分だけでなく、「建物を企画する」段階に関心を持ち、発注者側に転職しました。

このように、自分の興味や強みに応じて次のキャリアを模索することで、より充実した仕事に出会える可能性があります。

現役の皆さんに一つ伝えたいのは、「今の経験を未来の選択肢にどう活かすか」を考えてみてほしいということです。日々の忙しさの中でキャリアを考える時間を取るのは難しいかもしれませんが、長い目で見れば、自分のスキルをどのように展開するかを考えることはとても重要です。

もちろん、施工管理の仕事を続けることも素晴らしい選択肢です。もし転職を検討している場合は、「現場での経験は必ず次に活きる」という自信を持ってください。どんな業界であっても、施工管理で身につけた経験は強みになります。現場で培った力を武器に、さらなる可能性を追求していきましょう!

源さん
源さん

この記事を読んで、山田さんのキャリアの歩みが非常に丁寧に描かれていて、施工管理から発注者側への転職を考えている人にとって、すごく参考になる内容だと思ったよ。

特に施工管理の経験を土台にして、プロジェクト全体を俯瞰できる仕事にシフトしたという流れは、建設業界にいる人なら「自分もこんなキャリアを考えられるかも」と思わせる力があるね。施工管理で培った現場のスキルが、発注者側でもしっかり活きている具体例がたくさん出てきて、説得力が抜群だ。

転職の動機や新しい環境での挑戦もリアルで共感できる部分が多い。現場では触れられない「なぜこの建物がここに建つのか」という視点を求めて転職したというのは、施工管理者として働いている人なら誰もが一度は考えるテーマだと思う。だからこそ、こうしたキャリアチェンジが可能だという実例は、多くの人に勇気を与えるんじゃないかな。

それに加えて、現役の施工管理者へのアドバイスが的確だね。施工管理で得られるスキルの価値を強調しつつ、キャリアを広い視野で考える大切さを伝えている点は、働き方に悩む人にとって背中を押される内容だと思う。「今の経験が未来の選択肢に繋がる」というメッセージは、まさに施工管理の現場で奮闘している人たちにとって響くものだ。

この記事全体を通じて、施工管理という仕事の魅力や難しさがリアルに描かれていて、転職を含めた次のステップを考える人にとって貴重な情報源になると思うよ!現場のリアルとキャリアの可能性を繋げた素晴らしい記事だね。