施工管理6年の電気技術者がデータセンターFMに転向して気づいたこと

わたしの履歴書
源さん
源さん

今回は、ごみ焼却場プラントの電気設備担当として施工管理を6年間やってきて、データセンターのファシリティマネジメントに転向した上田さんに話を聞いてきたぞ。
電気工学出身で、大学時代にデータセンター関連の技術を研究していたという経歴を持つ人間だ。「施工管理の経験が、全く違う分野でどう活きるのか」という話と、結婚を機に働き方を見直した経緯を、正直に話してもらったぞ。

自己紹介:電気工学出身、プラント施工管理6年からデータセンターFMへ

今回話を聞かせてもらったのは上田さんだ。大学で電気工学を専攻して、卒業後はプラント建設の電気設備担当として施工管理の仕事に就いた。ごみ焼却場プラントの建設現場で、電気工事の施工計画・工程管理・品質チェック・安全対策を6年間担ってきた人間だ。

「もともとメーカーで製品を作る仕事を考えていたんですが、より大規模なものづくりに携わりたいという思いが強くなって施工管理の世界に入りました。大学の教授から『施工管理は机上の学問では学べないスキルを身につけられる仕事だ』とアドバイスをもらったことも後押しになりました」と上田さんは振り返る。

電気工学の知識を現場で活かしたいという動機が、施工管理への入口になった。

現在はデータセンターのファシリティマネジメント(FM)を担当しており、設備の維持管理・運営・緊急時の対応計画まで幅広く担っている。施工管理からFMへの転向は、キャリアの文脈で見ると自然な流れがあった。

わたしの履歴書
  • 大学時代
    電気工学を専攻、データセンター関連技術を研究
    より大規模なものづくりに携わりたいという思いから施工管理の道を志す。データセンター分野への興味もこの時期に芽生える。
  • 大学卒業後
    プラント建設の電気設備担当として施工管理に就く
    ごみ焼却場プラントの建設現場で、電気工事の施工計画・工程管理・品質チェック・安全対策を担当。6年間従事。
  • 結婚を機に
    データセンターのファシリティマネジメントに転職
    長時間労働・頻繁な出張への限界と、大学時代からのデータセンターへの興味が重なり転職を決断。設備の維持管理・運営・緊急時対応計画を担当。
施工管理ライター募集

ごみ焼却場プラントの電気設備担当、現場で鍛えられた6年間

源さん
源さん

プラントの電気設備担当として、具体的にどんな仕事をしていたんですか?

上田さん
上田さん

プラント全体の電気工事における施工計画の策定から、工程管理、現場での品質チェック、安全対策の実施まで全部担当していました。
現場では多くの関係者と連携しながら動くので、技術的な知識とコミュニケーション能力の両方が求められる仕事でした。工事工程の変更が必要になった際には、関係部署との調整を迅速に行って、予定通りの工期で工事を完了させるというのが日常でした。

源さん
源さん

一番やりがいを感じた瞬間はどこでしたか?

上田さん
上田さん

完成した建物を引き渡す瞬間ですね。自分が携わったプロジェクトが形になって、人々の生活やインフラの一部になるのを見たとき、施工管理の仕事を選んでよかったと感じました。
自分が提案した施工計画や改善案が現場で実現して、効率化やコスト削減につながったときも大きなやりがいでした。

源さん
源さん

逆にきつかった部分はどこでしたか?

上田さん
上田さん

長時間労働が常態化していたことと、出張の多さです。大規模プロジェクトでは関係者間の調整に多くの時間を費やして、自分の裁量を超えた要因で計画が変わることも多い。
体力的・精神的な負担は年々蓄積していきました。工期が厳しい中でも無事に完了できたときは本当にほっとしましたが、その緊張感が6年間続いていた感じです。

プラントの電気設備担当として施工計画から工程管理・品質チェックまで全部担う経験は、「電気の専門家」としての技術力と「現場を動かす管理力」を同時に磨ける環境だ。この2つが揃っているのが、上田さんの転職後に強みとして機能した理由だと思うぞ。

結婚を機に気づいた、施工管理の働き方を続けることへの限界

源さん
源さん

転職を考えたのはどんなタイミングだったんですか?

上田さん
上田さん

結婚を機に、将来の働き方を真剣に考えるようになりました。施工管理は現場の状況によって早朝や深夜に対応することが多くて、スケジュールが予測できない。出張が頻繁で家を空けることも多かった。
独身のうちはそれでも乗り切れていましたが、結婚してからは「この生活スタイルを続けていいのか」という気持ちが強くなっていきました。

源さん
源さん

転職先としてデータセンターFMを選んだのはなぜですか?

上田さん
上田さん

実は大学時代にデータセンターに関わる技術を研究していたことがあって、以前から興味を持っていた分野でした。
ITは現代社会にとって欠かせないインフラで、データセンターはその基盤を支える重要な存在。今後さらに発展していく可能性を感じていました。施工管理で培った電気設備の知識と工程管理のスキルが活かせる、という確信もありました。

源さん
源さん

転職にあたって不安はありましたか?

上田さん
上田さん

データセンター特有の知識は新しく学ぶ必要がある、という不安はありました。
ただ電気工学の基礎と、現場での設備管理経験があれば入口に立てると思っていました。「施工管理で身につけた経験は、設備を管理する仕事では必ず活きる」という感覚が、踏み切れた理由だと思います。

「結婚を機に働き方を見直した」という話は、施工管理をやってきた人間には共感できる話だと思う。

独身のうちは気合いで乗り越えられることが、家族ができると「このままでいいのか」という問いに変わる。上田さんがそのタイミングで、大学時代からの興味と施工管理の経験を組み合わせた転向先を見つけられたのは、準備があったからだぞ。

大学時代に研究していたデータセンターへ、10年越しの挑戦

源さん
源さん

大学時代にデータセンターを研究していたというのは、転職に影響しましたか?

上田さん
上田さん

影響しています。学生時代に持っていた「データセンターという分野が面白い」という感覚が、10年近く経って転職先を選ぶときに出てきた感じがします。
当時は就職先として具体的に考えていなかったですが、施工管理で電気設備の知識を積んだことで「今なら戦える」という自信が生まれていました。

源さん
源さん

施工管理での経験が、データセンターFMへの転向に活きると確信できたのはなぜですか?

上田さん
上田さん

データセンターのFMは、設備の維持管理と工事の施工管理が両方求められる仕事です。
電気設備の知識、工程管理のスキル、トラブル対応の経験。プラントの施工管理でやってきたことが、そのまま必要とされる分野だと分かったからです。「全く違う分野」に見えて、実は根っこで繋がっていた。

「全く違う分野に見えて、根っこで繋がっていた」という感覚は、転職を成功させた人間の多くが持っている気づきだと思う。

上田さんの場合、大学での研究という原体験と施工管理での実務経験が、データセンターFMという転向先で初めて一本につながった。そこに気づけたことが、この転職の核心だぞ。

24時間365日稼働するデータセンター、施工管理経験者の1日

源さん
源さん

今の仕事の具体的な内容と、1日の流れを教えてもらえますか。

上田さん
上田さん

データセンター内の電気・空調・建物全体の点検や修繕が主な業務です。新たな設備の導入や増築工事の計画・施工管理も任されています。
データセンターは24時間365日稼働する施設なので、非常時の対応計画を立てることも重要な役割の一つです。施工管理のときと違うのは、「稼働中の施設を止めずに工事を進める」という制約が常にあることですね。

上田さん
上田さん

1日の流れとしては、午前中は設備の点検状況の確認や報告書の作成が中心です。
午後は工事の進捗確認や関係者との打ち合わせが入ることが多い。突発的な設備トラブルが起きたときはその対応が最優先になります。施工管理のときのように現場に張り付く仕事ではなくなりましたが、緊張感は別の形で続いています。

「稼働中の施設を止めずに工事を進める」という制約は、プラントの施工管理で「工期通りに終わらせる」というプレッシャーと根っこが同じだと思う。

制約の種類は違うが、「絶対に守らなければならないラインがある中で仕事を動かす」という感覚は、施工管理経験者には馴染みのある話だぞ。

「設備が止まったら終わり」の現場で、施工管理経験がどう活きるか

源さん
源さん

データセンターのFMで、施工管理の経験が一番活きていると感じる場面はどこですか?

上田さん
上田さん

工程管理のスキルが一番直結しています。
稼働中の施設で点検や修繕を行う場合、顧客の業務に影響を与えないよう細かく工程を計画する必要があります。「どの設備をいつ止めて、いつ復旧させるか」という段取りは、施工管理で毎日やってきたことの延長線上にあります。

源さん
源さん

トラブル対応の場面でも経験は活きていますか?

上田さん
上田さん

活きています。以前、電気系統にトラブルが起きたとき、現場チームと連携して短時間で復旧させることができました。
施工管理の現場でトラブルを乗り越えながら培った「原因を素早く特定して対策を講じる」という動き方が、そのまま使えた場面でした。データセンターは一瞬でも設備が停止すると大きな影響が出るので、この危機管理の感覚は非常に重要です。

源さん
源さん

関係者との調整という面ではどうですか?

上田さん
上田さん

データセンターの仕事は関係者がとにかく多いんです。お客様、設備業者、社内チーム。工事を計画するときも、関係者のスケジュールや施設の運用状況をしっかり考慮しないといけない。
施工管理の現場で多くの関係者と調整しながら動いてきた経験が、ここでも本当に重要だと実感しています。「現場を知っている人間が調整役をやる」と、話が早いんです。

「現場を知っている人間が調整役をやると話が早い」という話は、発注者サイドにいた俺にも実感がある。

技術的な話と段取りの話を同時にできる人間は、関係者全員から信頼されやすい。施工管理で鍛えられた「技術と調整の両方をこなす力」は、データセンターFMという仕事では特に価値が出るぞ。

データセンターFMという選択肢が、施工管理経験者に向いている理由

源さん
源さん

上田さんの話を聞いて改めて感じたのは、データセンターFMは施工管理経験者にとって「近い距離にある転向先」だということだ。なぜそう言えるのか、市場の背景から話すぞ。

データセンターの建設ラッシュが、FMの需要を底上げしている

国内外のIT投資拡大を背景に、データセンターの新設・増設が加速している。設備を建てるだけでなく、24時間365日稼働させ続けるためのFM人材の需要は今後も高まる一方だ。

特に電気設備の知識を持つ施工管理経験者は、この分野で希少な存在になりやすい。

上田さんが「今後さらに発展していく可能性を感じた」と話していたのは、この市場の流れを読んでいたからだぞ。特需業界としてのデータセンターの詳細については年収が跳ね上がる!?施工管理の資格が高く売れる特需業界4選も参考にしてくれ。

この記事の主人公も、最初の一歩は相談からだったぞ。

電気系施工管理の経験が、データセンターFMで直接通用する理由

データセンターは電力消費量が大きく、電気設備の管理が運営の核心になる。

受変電設備・非常用発電機・UPS(無停電電源装置)・精密空調。これらの設備を理解して管理できるかどうかが、FMの仕事の質を決める。電気系の施工管理経験者は、この設備群に対する基礎知識を現場で身につけている。「未経験でも入口に立てる」ではなく「経験者として即戦力になれる」フィールドだ。

「働き方を変えたい」という動機と、データセンターFMの構造は相性がいい

上田さんが転職を考えたきっかけは、長時間労働と頻繁な出張への限界だった。

データセンターFMは基本的に特定の施設に常駐する仕事で、頻繁な出張は少ない。勤務地が固定されて、スケジュールの予測がしやすくなる。「施工管理の経験を活かしながら、働き方を変えたい」という動機を持っている人間には、構造的に合っている転向先だと思うぞ。

まとめ

上田さんの話を通じて一番伝えたいのは、「施工管理の経験は、設備を管理する仕事では形を変えて必ず活きる」ということだ。

工程管理・トラブル対応・関係者調整。これらは施工管理で日常的に鍛えられるスキルで、データセンターFMという仕事でそのまま武器になっていた。

「全く違う分野に見えて、根っこで繋がっていた」という言葉が、この転向の本質を表していると思う。大学時代の研究という原体験と、6年間の施工管理経験が、データセンターFMという転向先で初めて一本につながった。そのつながりに気づいて動けたことが、上田さんのキャリアの転機だった。

「施工管理の経験を活かせる転向先を探している」「働き方を変えたいが、全く別の業界に飛び込む自信はない」という人間には、データセンターFMという選択肢は検討する価値があるぞ。

まず自分の経験がどう活きるかを整理したいなら、RSG建設転職の評判を発注者側が語る。施工管理からの転職に使えるのかを参考にしてくれ。