
前の記事でマリコン業界の全体像を話した。
今回は「具体的にどの会社があるのか」を掘り下げるぞ。
御三家の五洋建設・東亜建設工業・東洋建設に加えて、若築建設と不動テトラの計5社を取り上げる。
施工管理からの転職を考えているあんたのために、中途採用の実態も含めて話すぞ。
第1位:五洋建設|中途入社で年収220万アップの実績あり

五洋建設の数字で最初に注目してほしいのは、年収そのものじゃない。
中途入社者の「年収アップ額」なんだよな。
平均220万円、40代なら320万円も年収が上がった社員がいる。
この数字が本物なら、転職の動機として十分すぎるだろ。
なぜ「マリコン最大手」なのか
五洋建設はマリコン首位であり、ゼネコンとしても準大手級の規模を持つ会社だ。土木売上高で業界全体3位に位置しており、マリコンの中では圧倒的な案件量と技術力を持っているぞ。「マリコン御三家」の中で真っ先に名前が挙がるのは、業界内での認知度から見ても納得だ。スエズ運河の拡幅工事など、世界地図に残るインフラ工事に関与できるのは、陸上の施工管理ではなかなか味わえない魅力だよな。
洋上風力発電の分野でも、SEP船(自己昇降式作業台船)を現在2隻保有し、2027年には3隻目の稼働を予定するなど業界をリードしている。洋上風力の案件が今後数十年にわたって増え続けることを考えれば、この保有数はそのまま案件獲得力につながる強力な武器だぞ。有価証券報告書による平均年収は889万円(2025年3月時点)で、待遇面でも文句なしの水準だ。
中途採用の門が広い:平均220万円の年収アップ
五洋建設の中途採用で特に注目すべきは、公式に発表されている「年収アップ額」だ。中途入社者の入社5年以内での平均アップ額が220万円、40代入社で320万円アップという実績は、中途採用に本気で取り組んでいる姿勢の表れだぞ。中途入社から所長を目指せるルートが明文化されているのも、キャリアの分断を恐れる現場監督にとっては心強い情報だよな。
俺が発注者側にいる経験から言うと、中途採用者が所長として現場を仕切っている会社は、組織として実力を正当に評価している証拠だ。住宅ローンや子供の教育費を抱えているあんたにとって、この年収の伸び幅は生活を大きく変えるインパクトがあるはずだぞ。dodaなどの求人サイトにも土木・建築の施工管理案件が継続的に出ているから、まずはチェックしてみるのが最初の一歩だな。
「海の会社」だけじゃない:建築売上高が10年で175%増
五洋建設はマリコンのイメージが強いが、実は建築分野の成長が凄まじい。2024年度の建築売上高見込みは2,200億円で、この10年で約175%増という勢いだ。実績も東京国際クルーズターミナルやヨドバシ梅田タワーなど、臨海部の大型案件に強いぞ。海洋土木の知見を活かした臨海部の建築は、まさに五洋建設の独壇場なんだよな。
建築施工管理の経験者にとって、「マリコンに転職しても今までの建築のスキルを活かせる」というのは大きな安心材料になるだろ。海上の仕事は未経験でも、建築のキャリアを軸にマリコンの世界に飛び込みたい人間には、これ以上ないフィット感がある会社だと思うぞ。五洋建設の詳細については五洋建設の企業紹介も合わせて読んでくれ。
第2位:東亜建設工業|マリコン御三家で最も高い年収水準

大手マリコン3社の中で、平均年収が最も高いのが東亜建設工業だ。
平均955万円という驚異的な数字の背景には、高度な専門技術がある。
ただし、2016年の不祥事についても、俺は正直に話しておくぞ。
空港の地盤を作ってきた会社:技術力の幅の広さ
東亜建設工業は1908年創業の老舗で、羽田・関西・中部の日本の主要3空港すべての埋立工事を手がけてきた実績を持つ。「日本の空港の下にある土地は東亜建設工業が作った」と言っても過言じゃないほど、埋立・地盤改良技術は業界トップクラスだぞ。2019年時点で世界約29カ国での施工実績があり、海外の現場に挑戦したい施工管理にとっては最も海外との接点が多いマリコンだと言えるな。
洋上風力発電においても、着床式だけでなく「浮体式」にも積極的に展開している。NEDOのプロジェクトによる大水深施工実験を北海道で実施するなど、技術の最前線を走っているんだ。今後、日本の洋上風力は遠浅の海から深い海へと主戦場が移っていくから、浮体式の技術を持っていることは将来の案件獲得において圧倒的な強みになるぞ。
平均年収955万円の背景
東亜建設工業の平均年収955万円(2025年3月時点)は、マリコン御三家でトップなだけでなく、準大手ゼネコンと比較しても上位に食い込む数字だ。求人情報を見ても、経験や資格次第で年収700万〜1,200万円という幅広さで提示されているぞ。1級土木施工管理技士を持ち、大規模案件を回せる人間には、それ相応の報酬を出すという構造がはっきりしているんだよな。
これだけの高年収を維持できるのは、大規模な海外案件や空港関連の特殊工事など、収益性の高い専門領域を持っているからだぞ。あんたが持っている施工管理の専門性が、この会社なら最も高く評価される可能性があるってやつだな。専門性を武器に、とにかく稼ぎたいという野心があるなら、ここが第一候補になると思うぞ。
2016年の不祥事について、正直に話しておく
東亜建設工業は2016年に地盤改良工事のデータ改ざん問題で営業停止処分を受けた。転職先として検討するなら、この事実は絶対に知っておくべきだ。「過去に不祥事があった会社は避ける」というのも一つの判断だが、その後にコンプライアンス体制を一新し、2018年には業績を回復させた立て直しの力を見るのも正当な評価だと思うぞ。
俺の視点から言うと、不祥事を隠さずに話すのは、あんたに納得した上で選んでほしいからだ。入社してから「知らなかった」となるのが一番のリスクだからな。現在の職場環境や法令遵守の姿勢については、選考の過程で直接確認することをすすめるぞ。不祥事を乗り越えたからこそ、今の強い組織があるという見方もできるんだよな。
第3位:東洋建設|大成建設グループ入りで変わること・変わらないこと

東洋建設は2025年に大成建設に買収され、スーパーゼネコンの傘下に入った。
この巨大な変化が何をもたらすのか。
まずは「海の東洋」と呼ばれてきた、老舗としての意地と技術力から話すぞ。
「海の東洋」と呼ばれた海上土木の老舗
1929年創業の東洋建設は、「海の東洋」の異名を持つほど海上土木のノウハウが分厚い。日本最大級の水工実験施設を自社で保有し、波や潮流の影響を徹底的にシミュレーションして設計に活かす技術力は、一朝一夕で身につくものじゃないぞ。SEP船についても、大林組と共同建造した1,250トン吊りジブクレーン装備の最新鋭船を2023年に完成させており、洋上風力への準備も万端だ。
設備面でも自社で浚渫船を保有するなど、ハードとソフトの両面で御三家の一角を支えてきた。2003年からは前田建設グループにあったが、2025年に大成建設の傘下に入ったことで、新たなフェーズに突入しているぞ。親会社が変わっても、東洋建設が100年近く積み上げてきた海上土木のコア技術そのものは、そう簡単には揺るがないだろ。
大成建設グループ入りで何が変わるか
スーパーゼネコンである大成建設のグループに入ったことで、一番のメリットは案件の獲得力だ。大成建設の巨大な資本力と営業網、そして「大成」のブランドが加わることで、東洋建設単独では難しかった超大規模プロジェクトへの参画が増えるのは間違いないぞ。発注者側にいる俺の経験から言っても、「大成建設グループの東洋建設」という看板は、公共発注の場において強固な信頼材料になるんだよな。
ただし、買収直後のため、中途採用の待遇や組織体制に今後変動が出る可能性がある。そのため、この記事では最新の正確な年収数値の記載は控えておくぞ。転職を検討するなら、今は情報収集の時期として位置づけ、大成建設とのシナジーがどう形になっていくかを見極めるのが賢明だ。採用が安定し、新しい人事制度が見えてきたタイミングで動くのが、リスクを抑える賢いやり方だぞ。
第4位:若築建設|130年の歴史を持つマリコンのパイオニア

若築建設が他のマリコンと決定的に違う点、それは求人に「海洋土木未経験歓迎」と明記されていることだ。
陸上の施工管理しか経験がないあんたにとって、これはめちゃくちゃ大きな話だぞ。
1890年創業、マリコンの元祖
若築建設は1890年、若松港(現在の北九州港)の整備のために作られた、まさにマリコンの元祖とも言える会社だ。御三家と比べると知名度は低いかもしれないが、130年以上海と向き合ってきた技術の蓄積は本物だぞ。海上土木を主軸に、陸上土木・建築・環境事業とバランスよく展開しており、最近では馬毛島の自衛隊基地建設など、国防インフラという新しい分野でも実績を残しているぞ。
洋上風力発電についても、大手3社とともに「FLOWCON」に参画し、浮体式洋上風力の技術開発を進めている。御三家に次ぐポジションを確立しており、市場の成長を確実に取り込もうとする姿勢が見えるな。財務面でも自己資本比率47%と業界高水準で、景気の波に強い安定した基盤を持っているのがこの会社のいいところだぞ。
「海洋土木は未経験という方も歓迎」が持つ意味
dodaの求人票にある「一般土木の経験をお持ちであれば、海洋土木の経験は問いません」という文言は、陸上からのキャリアチェンジを考えているやつには最高に心強い言葉だぞ。マリコン各社は中途を求めているが、ここまでハッキリと「未経験歓迎」を打ち出している会社は珍しい。海洋土木のイロハをイチから学びたいなら、若築建設は最高の入り口になるはずだぞ。
さらに注目すべきは平均勤続年数19年以上という数字だ。一度入ったら長く働き続ける人間が多いのは、それだけ職場環境が安定している証拠だよな。くるみん認定(子育てサポート企業)も取得しており、年休125日と休みもしっかり取れる。子供がいる施工管理にとって、長く安定して働ける環境が整っているのは、年収以上に価値がある情報だと思うぞ。
年収は御三家と遜色ない水準、財務基盤も安定
有価証券報告書による平均年収は881〜888万円前後で、五洋建設の889万円と比べてもほぼ遜色ない水準だ。厚労省が発表している施工管理職の平均年収(約600〜630万円)を大きく上回っているのも魅力だな。財務基盤がしっかりしているから、中途入社でも腰を据えて技術を磨ける環境があるんだよな。
「陸上の経験しかないけど、マリコンに挑戦したい」という人間が最初に検討すべきなのは、若築建設だと思うぞ。未経験を歓迎する姿勢、高い安定性、そして長期勤続の実績。この3つが揃っている会社は、今の建設業界ではそうそう見つからないぞ。
第5位:不動テトラ|地盤改良と消波ブロックに強みを持つ海洋土木企業

不動テトラは、純粋なマリコンとは少し立ち位置が違う会社だぞ。
「地盤改良」と「消波ブロック」という、他にはない唯一無二の専門領域を持っているんだ。
この違いを理解した上で、あんたに合うかどうか判断してくれ。
マリコンとは少し違う立ち位置
不動テトラは、地盤改良工事最大手の不動建設と、海洋土木のテトラが合併してできた会社だ。だから「マリコン」というより「地盤改良と海洋土木の融合企業」という方が実態に近いぞ。陸上の地盤改良工事の経験がある施工管理にとっては、浚渫(しゅんせつ)が主体の御三家よりも馴染みやすい部分が多いはずだ。自分の経験をどうスライドさせるか、フィット感を考えながら検討してほしいぞ。
技術面では、港湾の防波堤を守るための地盤改良などに強みを持っており、国土強靭化の波に乗って安定した需要がある。洋上風力発電においても、基礎工事には地盤改良の技術が欠かせないから、大手マリコンらと結成した「FLOWCON」での役割も重要になってくるぞ。地盤という「土台」からマリコン業界を支える、渋い実力派の会社なんだよな。
消波ブロックという唯一無二の強み
不動テトラの最大の特徴は何と言っても「テトラポッド」に代表される消波ブロックだ。実はテトラポッドは不動テトラの登録商標なんだよな。日本の海岸線を守るブロックの製造・施工でトップシェアを誇る。消波ブロック事業は競合が少なく、公共工事の安定受注に直結している強固なビジネスモデルだぞ。
「自分が設置したブロックが、何十年も日本の海岸線を守り続ける」というやりがいは、他の現場では得られない特別なものだ。発注者サイドの俺から見ても、消波ブロックの施工実績がある会社は港湾工事において非常に信頼が厚い。インフラを「守る」という実感が欲しい人間には、この唯一無二の事業領域はかなり魅力的に映るはずだぞ。
FLOWCONへの参画、洋上風力への布石
不動テトラも他の大手とともに「FLOWCON」に参画し、洋上風力市場への準備を進めている。地盤改良の技術を洋上風力の基礎に応用することで、独自のポジションを狙っているぞ。五洋建設のような「船の数」で勝負するスタイルとは違う、技術の専門性で勝負するマリコンなんだよな。
地盤改良のスキルを海洋や洋上風力に繋げたい施工管理にとって、不動テトラは面白いキャリアパスを提供してくれるはずだ。ただし、いわゆる「海上の巨大な土木工事」をゴリゴリ回したいなら、御三家の方がイメージに近いかもしれない。あんたが現場で何を成し遂げたいかを整理した上で、この専門特化型の会社を検討してほしいぞ。
5社を比較する:自分に合う会社の選び方

5社の特徴を話してきたが、結局どこを選べばいいのか迷うよな。
年収・未経験からの入りやすさ・洋上風力という3つの軸で、俺のアドバイスをまとめるぞ。
年収で選ぶなら
単純な年収水準で比較するなら、東亜建設工業の955万円がトップだ。次いで五洋建設、若築建設が880万円台で並ぶ。いずれも一般的な施工管理の平均を200万円以上上回る高水準だぞ。稼ぐことを最優先にするなら、東亜建設工業の求人からチェックするのがセオリーだ。ただし五洋建設の中途入社で「平均220万円アップ」という実績も無視できないから、現状の年収と照らし合わせて伸び幅を期待するなら五洋もアリだな。
「陸上しかやったことない」ならどこを狙うか
陸上からマリコンへの一歩を踏み出すなら、若築建設が一番の推奨だ。求人票に「海洋土木未経験歓迎」と明記されているのは、心理的なハードルを大きく下げてくれるぞ。教育体制への安心感も、勤続年数の長さが物語っている。また、地盤改良の経験があるなら不動テトラも狙い目だぞ。自分の今持っている武器がどこで一番活きるかを考えれば、自ずと答えは出るはずだ。
洋上風力に賭けるならどこか
これからの特需業界である洋上風力にどっぷり浸かりたいなら、SEP船3隻体制を構築する五洋建設が王道だぞ。案件獲得量で言えば間違いなくトップを走り続けるだろ。一方で、着床式から浮体式まで幅広い技術を磨きたいなら、研究開発に余念がない東亜建設工業も面白い。将来、洋上風力の「専門家」として市場価値を跳ね上げたいなら、この2社の動向を追っておくべきだな。
求人の探し方
マリコンの求人は一般サイトに埋もれがちだ。まずはdodaやマイナビスカウティングで定期的に各社を検索する癖をつけてくれ。時期によって求人の内容は変わるから、チャンスを逃さないことが大事だぞ。また、マリコンの非公開求人を持っている施工管理特化型のエージェントを活用するのも賢いやり方だ。「マリコンに行きたい」と明確に伝えれば、あんたのキャリアに合わせた最適な一社を提案してくれるはずだぞ。
まとめ
御三家(五洋建設・東亜建設工業・東洋建設)に加えて、若築建設と不動テトラ。この5社がマリコン業界を牽引する主役たちだ。年収、将来性、専門性、どれを取っても陸上のゼネコンとは一線を画す魅力があるだろ。特に若築建設の「未経験歓迎」の姿勢は、今のキャリアに行き詰まりを感じている施工管理にとって、新たな航路になるはずだぞ。
年収なら東亜、中途実績なら五洋、未経験なら若築、地盤改良なら不動テトラ。あんたが何を重視するかで、選ぶべき会社は決まってくる。まずは各社の採用ページを自分の目で確認して、海の仕事という新しい世界をリアルに想像してみてくれ。
洋上風力や国土強靭化という巨大な追い風が吹いている今、マリコンへの転職はあんたの人生を大きく好転させるチャンスになるぞ。マリコン業界の全体像についても、海洋工事「マリコン」ってどんな業界?施工管理が知っておくべき将来性と年収で復習しておいてくれよな。あんたの挑戦を応援してるぞ!



